徒然なるままに仙石線

このブログでは仙石線に関するあれこれを解説、考察などをして行きます。

仙石線の103系に施されたアコモデーション工事とは

仙石線の103系は第一次転入車と第二次転入車,高運転台の第三次転入車が存在していますが第二次車と第三次車は仙石線用の特別な修繕が施された入線しました。一体どのような内容だったのでしょうか。

1次転入車を置き換える為にやって来た第二次転入車

元々運用されていた第一次転入車は103系の中でも初期中の初期の車両が揃っており特にR-1編成に組み込まれていたクモハ103-1は京浜東北線から始まったクモハ103のトップナンバーであり鉄道ファンから絶大な人気を得ていましたが海沿いを走行し続けた事により老朽化が進行,他の103系も同じ状況となっていました。さらに冷房車の少なさも問題で105系も含めれば仙石線の冷房車は僅か3編成という物でした。サービスアップの為にも車両更新は一刻を要する物でした。1989年,計画が実行される事となります。この時に導入されたのもやはり初期車が多かったのですがこの時に転入した所謂第二次転入車は完全な仙石線仕様へ改造の上で転入した為,第一次転入車とは大分違う姿となって現れたのです。

画像出典 Wikimedia commons 永尾信幸様

第二次転入車に入れられた特別な修繕

1989年より導入された103系は第一次転入車に行われた改造を上回り完全な仙石線仕様に生まれ変わらせた上で転入しました。第一次転入車でも行われた半自動ドア化,客室ヒーターの取り付けが行われましたがこれに加え外側の面ではそれまで3枚だった前面窓を雪の中での視認性確保の為にも2枚窓へ減らし,前面左側にあった運番表示幕を埋めた上で種別表示幕化しました。行先表示幕と大きさは概ね合わせられましたが位置はかつての運番表示幕に合わせるような物で行先表示幕の位置とは完全なる対象では無くずれています。車両は当然冷房化。側面表示幕も第一次転入車では無いか使用していなかったのですが使用出来る様に,ドア窓もドア窓のHゴムを撤去の上で拡大していますが中にはHゴムを維持しそのままの大きさのドア窓の状態の編成もいました。また冷房が設置されていた為に機能を停止していた扇風機と屋根上に設置されていたグローブベンチレーターは2000年には撤去されています。外装だけでは無く内装についても座席は総取り替えを行いバケットシート化,袖仕切が追加されました。座席モケットも紫色になり後年には優先席も変更されていました。窓も上段下降式,下段固定式のユニット窓化を行い窓の下降もバランサー付きの為自由に操作出来る仕様へ改造されていました。内壁も従来の物から変えられ白い内壁へ改造されました。先頭車にはゴミ箱も設置されましたが後に撤去されています。この更新車にはアコモ更新車である事を示す為外面塗装をアイボリーを基本に青・スカイブルーを纏いました。しかし90年代以降には一刻も早く冷房化を達成する為に冷房化だけを済ましてそのまま導入,冬季や全検時にこの工事を済ましていました。この工事を済ました103系がスカイブルー単色の103系を置き換え廃車としました。これを繰り返して1995年までに103系第一次転入車を置き換え,全廃させました。

画像出典 裏辺研究所 デューク様

終わりに

第二次・第三次転入車に施された改造はこれまでの仕様とは異なり全面的な改造となりました。塗装に関しても1998年以降白にコバルトブルーをあしらい黄色の文字でSENSEKI LINEとレタリングをした派手な塗装へ変更の後に205系へと置き換えられています。