徒然なるままに仙石線

このブログでは仙石線に関するあれこれを解説、考察などをして行きます。

仙石線は何故テスト路線に使用される機会が多いのか

仙石線ではATACSや座席転換機構を持つ座席といった新機軸を採用するにあたっての試用路線に使用される機会,つまるところJR東日本の試験線としての役割が一定数存在しています。一体何故なのでしょうか。

仙石線から始まったJRの新技術とは

まず,仙石線がテスト路線として使用された新技術にATACSが挙げられます。ATACSは列車位置検知を車上方式とし地上及び車上の通信をデジタルで行う事により地上信号が無くても走行が可能な制御方式で仙石線が日本で初めて実用化に漕ぎ着けた技術でもあります。また2Wayシートというロングシートとクロスシートを転換出来る座席や新鳴瀬川橋梁に架けられたフィンバック式と呼ばれる新しい橋梁が初めて採用されたのも仙石線です。

何故テスト路線に採用される事が多いのか

このように新技術の試用路線として使用される事の多い仙石線ですが何故なのでしょうか。これには仙石線の環境が大きく影響しています。まず仙石線の電圧は直流1500Vで周りの路線が交流20000V電化,または非電化区間である事。一見関係ないようにも見えますがこれらの路線とは仙石東北ラインの快速を除いて一切干渉せず,他路線への影響を殆ど受けない為試験路線に選ばれやすいのでは無いでしょうか。また,仙石線はテストに値する路線条件の殆どを揃えている事も挙げられるのでは無いでしょうか。地下区間や高架区間,都市近郊区間を一定の区間に抱え,沿岸区間や山岳区間等,鉄道が走る基本的な線路の要素の殆どが揃っており様々な条件下で試験を行う事が出来る事からも仙石線が新技術の実験戦として使われる機会が多いのでは無いかと考えるのです。

終わりに

仙石線が試用路線として選ばれ,使用される理由について考察を行ってみました。仙石線から使用が始まったものとして代表れるATACSは遠くない未来にも首都圏全般で使用が開始される計画があり既に埼京線での使用が始まっています。